次大夫堀公園で心くつろぐひとときを

三軒茶屋を起点とする世田谷通りを進み、 ゆったりとして落ち着いた住宅街の立ち並ぶ狛江~喜多見周辺に差し掛かると、そののどかで 緑の多い風景の一角に、江戸時代末期の建築を忠実に再現した民家園「 次大夫堀公園民家園」が見えてくる。
幕末から 明治初期にかけての、名主屋敷や消防小屋 などが 当時の状態のままで保存され、 また周辺の 堀には水流が流れ、 西洋文明が入る前の、古き良き 日本の姿を今にとどめている
入場料は無料。広大な敷地の中に、茅葺き屋根の古民家や、土蔵、火の見櫓 などが立ち並び、 園内をめぐるだけで、電気もガスもない過去の時代にタイムスリップしたような感覚を味わえる。
建物の中には自由に出入りでき、 飲食も許可されている。 広々とした古民家の囲炉裏には火が焚かれ、 その周りで食事をしていると、まるで農村の暮らしにすっかり溶け込んだかのよう。
田んぼや池などもあり、 桜や紅葉など 四季折々の風景も堪能できる。 周辺にも 緑が多く 、煩雑な都心から離れた郊外ならではの落ち着いた空間が広がる 。
園内では稲刈りなどの様々なイベントが催され、 地域住民の交流と憩いの場になっている。
普段の忙しい生活から離れ、都心近辺に点在する、こうした静かでのどかな場所を時折訪れてみるのも、 心身をリフレッシュさせるのに、必要不可欠で重要なことなのかもしれない。 また常日頃忘れている、 自分自身の ルーツを知り、ゆっくりと自省する機会にもなるのではないだろうか。